地域猫推進事例11-神奈川県川崎市(2005年12月21日UP)

2005/12/01 東京新聞より

野良猫共存へ『地域猫活動』(飯田 克志氏の記事)
川崎市は、街で暮らす野良猫の問題を地域で解決するヒントにしてもらおうと、「ねこの適正飼養ガイドライン」を策定し、配布を始めた。 (飯田 克志)
 市への猫に関する苦情相談は年間約千五百件にのぼる。最も多いのは負傷した猫の保護依頼で四百件。次いで糞尿(ふんにょう)に関するものという。市では飼い主の不明な子猫や、けが・病気で動けなくなった猫を年間約九百匹保護している。
 一部の住民から餌をもらっている野良猫もいて、食べ残しの後片付けや糞尿などの問題をめぐり、住民同士でトラブルになることも少なくない。
 ガイドラインは冒頭に「野良猫は現代社会の産物」と位置付け、住民の間で猫との共存意識を育成し、地域による管理を行うことで、野良猫を減少させていく「地域猫」を提案している。
 「地域猫」とは、世話をしている住民と他の住民同士の相互理解や協力関係を自治会単位で確立。その上で、地域の実情に合わせた飼養ルールをつくり、地域が飼い主となる手法を指す。
 ガイドラインでは、餌場やトイレの管理、世話をする代表者の明確化など九項目の「地域猫活動の基本ルール」を提示している。
 世話をしている住民に対しては、地域への提案と粘り強い説明、飼い主に準じた責任を負う意思表示の必要性を指摘。他の住民には、野良猫を排除するだけでは問題が解決しないことを理解するよう求めている。
 地域猫は一九九九年から、横浜市磯子区で獣医師や住民が「猫の飼育ガイドライン推進協議会」を設立し、先駆的に実施。三人以上でグループをつくり、自宅周辺の「地域猫」を世話している。同協議会がバザーなどで費用を工面して不妊去勢手術の助成を行い、地域猫の約八割が手術済みという。同協議会は「どうしても猫をかわいがる目的と思われてしまうのがジレンマ」と取り組みの難しさを指摘する。
 川崎市健康福祉局生活衛生課は「ガイドラインを地域で話し合うきっかけにしてほしい」と話している。ガイドラインは各区保健福祉センターなどで配布中。問い合わせは同課=電(200)2448。
◎地域猫活動の基本ルール
(1)活動の趣旨説明と地域住民の合意
(2)餌場の設定など給餌の管理
(3)トイレの設置・管理
(4)不妊去勢手術の実施
(5)病気・ノミを予防するために健康管理
(6)世話をする猫の把握と識別
(7)管理している代表者の明確化
(8)飼い猫として飼ってくれる飼い主を探す
(9)飼い猫を適正管理し、野良猫予備軍をなくす

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