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岐阜県岐阜市

2007年6月5日アップ

岐阜市は、中核市なので県とは別に独自の行政を行います。
今回は、2005年度、日本一の譲渡率を誇る岐阜市保健所を紹介します。

「不幸な犬が1匹もいなくなることを究極の目標に!!!」

〜2007年5月26日 中日新聞より〜
岐阜は愛犬都市日本一
捨てられ、迷子…“救済”6割

新聞記事

2007年5月26日
 保健所に連れて行かれた犬は殺される−。
そんな“常識”を覆そうと岐阜市保健所が長年続けてきた地道な取り組みが成果を挙げている。運び込まれた捨て犬や迷い犬が、新しい飼い主に引き取られた割合を示す「譲渡率」が高く、6割を超えた2005年度は保健所を運営する全国105の自治体でトップ。順位は確定していないが、06年度も高率を保ち、全国平均では9割以上が「殺処分」される中、驚異的な水準を誇っている。
(羽島通信部・若原隆宏)

 「不幸な犬が1匹もいなくなることを究極の目標にやってきた。こんなうれしいことはない」。今月18日。岐阜市保健所環境保健室の佐藤文勝獣医師(47)が目を細めた。
同保健所がほぼ月1回のペースで開いている「愛犬さがしの会」。犬を引き取りたい人と、保健所に収容された犬とのお見合いの場だが、この日の会では“引き取ってもらう”犬が1匹もいなかったのだ。1967年にこの会を開始して以来、初めての出来事だった。
  ここに出される犬は、飼育放棄などで保健所に運び込まれた犬や、元の飼い主が名乗り出るのを待つために保健所で留め置く期間(公示期間)が過ぎた迷い犬など。つまり、こうした会に出す犬がいないに越したことはないわけだ。

 岐阜市の取り組みは、この会を40年にわたって計400回以上開いてきたことだけではない。多くの自治体が3日としている迷い犬の公示期間も1週間と長く設定。できるだけ殺処分を避け、元の飼い主のもとに戻れる可能性を高めようとしている。期間が過ぎても飼い主が現れなかった犬でも「新しい人に引き取ってもらおうと『継続飼育』を決めたら、もらい手を見つけるまで頑張る」と佐藤さんは話す。
  しかし、市の畜犬管理センターの犬舎は6匹分。犬が犬舎からあふれれば殺処分を検討せざるを得ない。このため保健所では、飼育を放棄して子犬を持ち込もうという人には、愛犬さがしの会の当日にあらためて持ち込むよう依頼。可能な限り、犬舎があふれるのを避ける努力を続けている。
 併せて保健所に運び込まれる犬の数を抑えようと、子犬を運び込む飼い主に母犬の避妊手術を粘り強く勧めたり、愛犬さがしの会の参加者に「犬のしつけ教室」受講を義務付けたりするなど、地道な啓発活動を展開。
運び込まれる犬の数を、2000年度の587匹から05年度は241匹にまで減らすことができた。
こうした努力が実り、譲渡率は00年度の54・7%が、05年度には61・8%に。06年度も搬入数208匹、譲渡率61・5%と高率を維持している。
 動物愛護団体「ライフボート」(事務局・千葉県柏市)は、岐阜市の取り組みを「行政としてでき得る限りのことをして、他の自治体とけた違いの実績を上げている」と高く評価する。
  しかし“動物を殺さない市”という評判が広がることに、佐藤さんは「本当は『運び込まれた動物は100パーセント殺される』と思ってくれていた方がいい」と複雑な思いを隠さない。「保健所に運び込んでも助かる、と思われては飼育放棄が減らない」からだ。

 厚生労働省は今月1日付で、保健所が行う犬の「処分」について、できるだけ殺さず、新たな飼い主を見つけることを考えるよう全国の自治体に通知した。岐阜市の取り組みが全国の先鞭(せんべん)に−と期待は高まるが「目標は保健所で殺される命をゼロにすること。活動に終わりはない」と佐藤さん。日本が“動物を殺さない国”になる日を待ち望んでいる。

 【犬の殺処分】
全国の保健所で殺処分された犬は2005年度で約14万匹。殺処分を減らすためには、生まれてくる犬を減らすことも重要な要素となる。岐阜大応用生物科学部の北川均教授は「犬は避妊や去勢によって生殖器の病気がなくなる上、ホルモン依存性のがんにかかるリスクも低下する。雄では去勢で性格が穏和になる場合もある」と避妊・去勢手術の有用性を指摘している。

譲渡率の比較

岐阜市保健所の「愛犬さがしの会」について

2006年2月18日 毎日新聞 (朝刊)

愛犬探しの会:犬の里親探し400回−−岐阜市保健所 /岐阜

 岐阜市保健所が開催する犬の譲渡会「愛犬探しの会」が17日、400回目を迎えた。1967年度から毎年度10〜11回開催され、これまでに新しい飼い主が見つかった犬は約7000匹に上る。譲渡会さえ開かず、大半の犬を殺処分する保健所が多い中、同保健所のようなケースはまれ。環境省動物愛護室は「同保健所の取り組みは全国的にも例がないくらい進んでいる」と評価している。

 17日午後、同保健所の中庭に設置されたテントの周りに約30人が集まった。視線を集めているのは、さくの中にいる生後2カ月の7匹の子犬。寒風が吹き、犬たちは小さい体を丸くして身を寄せ合っているが、参加者の視線は熱い。希望者がジャンケンをして1匹ずつ引き取られる。幸運な“勝者”は職員から子犬を受け取ると、ほおをこすりつけて満面の笑みを浮かべた。結局、この日は7匹すべてが新しい飼い主に引き取られた。

 譲渡会は、捨て犬の野犬化防止と飼い主が保健所に持ち込みやすくするのを目的に始まった。最高で月100匹を会に出したこともあったが、引き取られるのは年間200匹前後。飼い主が見つからず、殺処分になる犬も多かった。

 転機は99年ごろ。名古屋市内の愛犬家の女性が「子犬が残ったら引き取るから、もっと積極的に取り組んでほしい」と保健所に要望してきた。女性は実際に残された犬を引き取っていった。

 同保健所の佐藤文勝さん(46)は「女性の姿を見て、職員の意識が変わった」と振り返る。チラシやインターネットでの広報を充実。99年度まではゼロだった譲渡会以外での譲渡も00年度は95匹、01年度は121匹と一気に増えた。99年ごろからは犬の飼い方や意思疎通の方法を教える講習会「愛犬のしつけ方教室」も始めた。

 00年6月以降、同市保健所で殺処分された子犬はゼロ。99年度までなかった成犬の譲渡も00年度は22匹、04年度には81匹と増えた。佐藤さんは「今では他の保健所から犬を引き取りたいくらい」とうれしい悲鳴を上げる。

 環境省によると、全国96自治体の保健所で03年度、新しい飼い主に譲渡されたのは引き取り数の約12%の1万1047匹。だが岐阜市では03年度、野犬も含めた譲渡数は166匹で、引き取り数(136匹)を上回った。同省動物愛護管理室は「譲渡した数の方が多いというのは他に例がない」と話している。
 
2月18日朝刊 (毎日新聞)

<2006年2月19日の管理人ブログより転載

この記事にある一人の女性が、行政職員の意識を変えた、という事実。
「進んでいる」と評価されている地域には、必ず「変えたい!」という願いを持った人が声を届け、行動をしている人がいるところだということを、私は現在のような活動を始めてからずっと感じています。

そして、「遅れている」と言われる地域でも、動物問題に心を痛め、どうにかしようと立ち上がった方々と、ネットを通じてたくさん知り合うことができました。
目の前の悲しい現実は、そう簡単には変わらないように思えるかもしれませんが、「行動」に移した人々がいるのなら、必ず時間がかかっても変わっていく・・・
そう確信しています(*^。^*)

ちなみに、「日本にアニマルポリスを誕生させよう!」の自治体調査2004年の時の、
岐阜市保健所からの回答は、以下のようなものでした。
http://www.animalpolice.net/jititai/jititai2004/cyukakusi/gifusi.html
(※岐阜市は「中核市」なので、独自の業務となっています。)

ちなみに岐阜県からの回答はこちらです。
http://www.animalpolice.net/jititai/jititai2004/gifu.html
県全体での平成15年度の殺処分数は、犬1,647匹、猫4,057匹となっています。
譲渡は犬657匹、 猫622匹でした。

 

 

岐阜県の取り組み

岐阜県では、迷子の犬がお家に無事に帰れるよう、
インターネットで各保健所の保護されている犬の情報が
わかるようになっています。

岐阜県動物愛護管理情報
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11222/animal/index.htm
岐阜動物愛護ページ
岐阜動物愛護ページ
岐阜動物愛護ページ
岐阜動物愛護ページ
岐阜動物愛護ページ
岐阜動物愛護ページ

↑2007年5月↑

2004年5月当時は、岐阜県は飛騨地域保健所のみが収容犬情報をネットで公開していました。
(※2004年4月現在の全国自治体収容犬猫情報のネット公開について
http://www.animalpolice.net/jititai/jititai2004/netjyoho/06.html_2004.5.20アップ )

2007年6月現在は、このように県内の保健所一覧と共に、
県下の収容所情報が管理されている仕組みになっています。

(※埼玉県も県下の保健所で犬を捕獲・収容していますが、2007年5月現在ネット公開はしていません。)


最後に、もう1つの新聞記事を紹介します。

【朝日新聞朝刊第19面】(2006年09月20日)

【ペット、捨てられ続け】
【犬・猫年36万匹が殺処分、半減遠く】
飼い主の病気や引っ越し、近所からの苦情−。様々な理由で飼い主から離れていくペットたち。
朝日新聞社の調べでは、全国53自治体で犬・猫の「安易な飼育放棄を防ごう」と、引き取り手数料の有料化が進んでいることがわかった。一方で、引き取られた犬・猫の譲渡は伸び悩み、年間約36万匹が殺処分されている。環境省は、殺処分の半減を目模に掲げるが、実態改善の道は険しい。20日から始まる「動物愛護週間」を機に、一人一人が考えてみてはどうか。
(岩崎賢一、清川卓史、生田大介)

【「料金払い、抵抗感ない」】
成田空港の近くにある「千葉県動物愛護センター」(富里市)に8日朝、ヘルパーに付き添われた80歳の女性が、猫2匹を持ち込んできた。女性は無言のまま、センター職員に猫を引き渡した。ヘルパーの男性は、「車の中で、ずっと涙を流していました」。
女性が脳腫瘍を患い、猫の面倒が見られなくなったという。センターには犬や猫を持ち込む人が次々と現れる。9歳の成犬ダルメシアンを持ち込んだ養豚業の男性(54)は「近所の飼い猫をかみ殺してしまって、処分せざるを得なくなった」。生後10カ月の白い雑種の犬を連れてきた若い女性は、「妊娠したら、犬アレルギーになったので」とうつむきながら話した。
センターに持ち込まれた犬・猫の大半は翌日に殺処分される。愛媛県動物愛護センターには、手入れがされず、毛がドロドロになって持ち込まれた小型犬、病気で脱毛したり、白内障だったりする犬がいる。ほとんどが飼い犬だった。
殺処分される犬に面会に来て子どもと記念写真を撮って帰る親子、年老いた犬を持ってきて「子犬と交換してくれ」という中年男性……。佐伯敬道所長は「治療代が高い、犬が死ぬところを見たくないといって持ってくる。みんな人間の都合ですよ」と話す。
今年4月にオープンした青森県動物愛護センター。これまで保健所で無料引き取りをしていたが、センタ一関設と同時に有料化した。同センターの定孝さんは「千円払えばペットを処分することが許されると思うのか、抵抗感がない」という。
入り口にある盲導犬協会の募金箱には、ほとんど寄付する人がいない。

【処分数・対策とも地域差】
引き取り数には地域格差がある。朝日新聞の都道府県別集計(05年度、指定市など含む)では、犬の殺処分が最も多いのが
茨城県(約8千匹)で、次いで千葉県(約7400匹)だ。神奈川県(約1200匹)や埼玉県(約4千匹)とは大きな差だ。
千葉県で多いのは銚子などの北東部や南部。同県の担当者は「犬を外で飼うことが多く、都市部と比べて交尾の機会があって子犬が生まれやすい。漁港はエサが豊富で犬が住みやすいのではないか」と推測する。
猫は、愛知県(約1万3700匹)、福岡県(約1万1400匹)、大阪府(約1万900匹)、長崎県(約1万800匹)と、西高東低だ。
長崎市動物管理センターには、「鳴き声がうるさい」「ふんが困る」など、年間800件近い苦情や問い合わせがある。
県獣医師会は、99年度から野良猫の無料不妊手術を年間約200匹実施し、04年度で終了した。県獣医師会は10月から、町内会が「地域猫」と認めた猫への無料手術を再開する。藤原新一副会長は「殺される猫を減らすには、室内で飼うか不妊手術をするしかない」と話す。
一方、茨城県による引き取り数は、01年度に犬・猫合わせて1万6千匹を超えていた。それが05年度に8千匹を切った。
03年に作った県動物愛護推進計画で、07年度までの引き取り半減を目標に立てたが、前倒しで実現した。着目したのが、市町村役場などを巡回する定点引き取りの見直し。県内120カ所で原則週1回の引き取りを、06年産までに50カ所まで減らし、回数を2週間に1回にした。04年10月には引き取りを有料化した。ただ、半減したといっても、野良犬の捕獲数は大幅に増えてはいない。
県は不妊手術の助成制度は導入していない。県は、大幅減少について「理由ははっきりしない」という。

【英国は7〜8割譲渡】
「自治体、窓口充実を」
日本動物福祉協会(東京)によると、欧米は愛護団体を通じての譲渡が盛んで英国は犬や猫の7〜8割が譲渡されているという。
日本では犬と猫を合わせると、9割以上が殺処分される。地球生物会議の野上ふさ子代表は「自治体は、飼い主に終生飼養や不妊手術を勧める対面窓口を充実し、愛護団体と協力して譲渡を増やして欲しい」と話す。朝日新聞社の調査では、犬の譲渡数は
01年度の約1万3800匹から05年度には約1万1900匹に微減。猫は微増にとどまる。多くの自治体が、施設が劣悪で譲渡をして
いなかっり、猫や成犬を譲渡対象外にしたりしているからだ。その中でも岐阜市は譲渡数が多い。
01年から千葉県内にある「ライフボート友の会」(苫田淑子代表)に猫を大量に譲っているためだ。この影響で同市の譲渡数も01年度は100匹を超え、05年度は438匹に達した。同市の担当者は「犬は6割、ネコは4割が助かるようになった」。
同団体は、山梨、福井両県を含め、現在までに2千匹以上を引き取り、譲渡してきたという。どこの自治体も飼い主に「終生飼養」を呼びかけているが簡単ではない。犬の場合、15〜20年生きる。ある動物病院の獣医師は最近、がんにかかった小型犬を治療した。抗がん剤投与を25週続け、治療費は約20万円。その後まもなくして再発。余命2年。飼い主は、追加の抗がん剤治療を選択
しなかったという。この医師は飼い主に複数の治療方法、治寮費、平均余命を説明する。「助からない短い命なら、家で最後まで
世話して欲しい」という。

【自治体のペット対応状況調査】
朝日新聞社では、動物愛護法で飼えなくなった犬・猫の引き取りを義務化されていたり、狂犬病予防法で野犬の捕獲をしていたりする都道府県、政令指定市、中核市、保健所設置市の計105自治体を対象に、対応状況を調査(北海道のみ05年度分未集計)。

【都道府県別 
 犬猫の殺処分数・譲渡数(05年度)】
<<犬>>
<殺処分数>
(1)茨城県  8000
(2)千葉県  7400
(3)福岡県  6600
(4)沖縄県  6400
(5)熊本県  6000
<譲渡数>
(1)愛知県  900
(2)神奈川県 600
(3)長野県  600
(4)千葉県  600
(5)岐阜県  600

<<猫>>
<殺処分数>
(1)愛知県  13700
(2)福岡県  11400
(3)大阪府  10900
(4)長崎県  10800
(5)兵庫県  9800
<譲渡数>
(1)神奈川県 600
(2)岐阜県  600
(3)新潟県  300
(4)東京都  200
(5)千葉県  200  

※指定市、中核市などを含めた都道府県全体の数字を朝日新聞が集計。数字は四捨五入後の概数。


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