HOME >> CONTENTS >>海外の情報メニューへ >>

  

ドイツ在住のハンナさんが、ドイツの動物事情のレポートを送ってくださいました。ドイツでは、殺処分は「0」、殺処分のための施設もないということです!ドイツ動物保護の会の人が言うには、「動物の殺処分は、問題解決にはならない。解決法は1にも2にも、、、10にも避妊手術!」ということです。

また、ドイツの繁殖家は、法律によって規制されていますし、子犬は8週齢を過ぎなければ販売してはならないことになっています。

ハンナさんからのドイツレポートから、ドイツの法律、家庭動物行政の在り方、ペット税、繁殖家への法律、動物愛護団体の活動などを見て行きましょう。

注意!! このページへのリンクは歓迎!画像・記事の転載は禁止です。

リンクアドレスは、http://www.animalpolice.net/kaigai/Germany1/

1.ドイツでは捨てられた犬猫は絶対に殺しません。

どうぶつの家 シュトゥットゥガルト入り口外観

ここはドイツで一番最初、1837年に立てられた動物の家と記されています。

事務所 受付

ここには処分場は1つもありません。その代わりに里親探しのための『動物の家』と呼ばれる、いわゆるシェルターのようなものが、ドイツの中だけでも500を超える数があります。動物の家には、犬猫に限らず、馬や鳥、ウサギ、蛇など沢山の種類がいます。   
動物の家に保護され、暮らしている動物たちに滞在の期限はありません。まず、動物愛護団体の歴史を見てください。
 
1871年:ドイツ内の200の動物愛護団体が、それぞれ関係を持たずに活動していた。
1879年:初めて全部の動物愛護団体が揃って集会を開く。そこですべての愛護団体を結ぶ中心部を設立。
1896年:約200の動物愛護団体、約7500人
1930年:約300の動物愛護団体、約10万人
1942年:約550の動物愛護団体
1952年:約250の動物愛護団体、第2次世界大戦後、人が生きていくのも大変でした。
そして今:約700団体、約500の動物の家、80万人 ヨーロッパの中では、大きさでトップ動物の家はすべて民間のもので、寄付とボランティアで成り立っています。
それの中心の役割を果たしているのは『Deutscher tierschutzbund ドイツ動物保護協会』です。

 

 

2.ペット税について

犬税はありますが、猫やウサギなど他の動物は、税金なし。
犬税の法律の内容と額は各都市の自冶体によって異なります。集めたお金は、取り立てて動物のためには使われるのではなく、犬税の目的は、その地区の犬の数のコントロールと犬の数が爆発的に増えるのを防ぐため。
例えば、私の住んでいるここでは1匹目が年間で108ユーロ(約12700円)、2匹目 216ユーロ(約25500円)、3匹目からも一匹に付き216ユーロです。障害者手帳のある人で、盲導犬などは 犬税なし。
救助犬もなし。ここでは救急車は民間経営のため、救助犬も民間の場合があります。オリで飼うのを減らすことを目的に、オリで飼う場合は、オリ内の1匹から4匹まで、プラス216ユーロ、5匹から9匹までがそのまたプラス216ユーロ、というように5匹増えるごとに216ユーロ上がる仕組みを取っています。一時、闘犬が流行って地下鉄など、公共の場で問題ばかりあった時に、闘犬の数を少なくすることを目的に闘犬に限って、一匹につき年間612ユーロ(約72200円)に上げて、対策としました。闘犬に指定される種類は、中国闘犬や日本の土佐犬を含む13種類。その後、闘犬を繁殖することは、禁じられたと聞いています。

 

3、動物の登録 ー迷子になっても 困らない

猫の館 外側より

猫の館 内側より (外と内は繋がっています。)

 

愛護団体の中心となる動物保護の会では、登録しておくと、迷子になったとき、24時間体制で電話で応対してくれるもうひとつの機構を持っています。民間で、登録は無料。http://www.registrier-dein-tier.de

最近はマイクロチップが主流となりましたが、耳のイレズミも方法もあります。 
他に、TASSOというヨーロッパ内での機構もあり、そこには4億の動物たちが登録しています。ここも、登録料無料で、ヨーロッパ内の動物の家、動物愛護団体、警察署と個人の動物愛護家たちがネットワークを組んで迷子を捜します。24時間体制で、電話の受付をしていて、見つけ出す動物の数は年間およそ4万匹。25年間の歴史を持っています。http://www.tiernotruf.org

ドイツ人は狩猟民族で、犬を連れて昔から狩をしていました。その犬が狩の本能が強くて、森の中でいなくなることが、多々あったそうです。それを防ぐために登録制度は作られました。

 

4.動物のEUパスポート


動物のEUパスポート その1


動物のEUパスポート その2 右上にマイクロチップの番号記入

 

この写真は、動物がヨーロッパEU内を旅行するときに必要で、私たちの旅券と同じくらいの大きさで、青い色をしています。飼い主の身元、動物の写真と特徴、マイクロチップの番号、家の犬の場合は、狂犬病の予防注射表、そのほかの予防接種表などから成り立ちます。


動物のEUパスポート ワクチンの摂取証明表

 

5.犬の法律

地下鉄の中の犬

犬用海岸で遊ぶ犬(犬用海岸は 人用海岸の向こうにあります)

ドイツでは、犬に法律が細かく定められています。例えば、犬の大きさや種類によって、オリの大きさが決められているとか鎖の長さとか、散歩時のリードの長さは何メートル以上とか、外の気温が21度を超えるときは、車の中に犬を置き去りにしてはいけないとかです。違反していると、警察がやってきます。それを見た人もすぐに通報します。また、公共のバス、地下鉄も子供料金を払えば、犬も同乗できます。レストランも半分位の数は犬同伴が許されています。犬が人間社会に馴染むように、小さな頃から犬の学校に通わせます。これは義務ではありませんが、人々はここに通わせたほうが、後々問題が少なくなるのが分かっているので、ほとんどの人が、通わせています。犬の学校は生後8週間から始まり、週に1回、1時間で料金は1回につき10ユーロ前後(1180円)。一クラスは5匹から12匹くらいで、その後、生後1年半くらいまで通います。各都市の自自体では、都市に最低1つは犬を鎖なしで遊ばせれる所を法律で決めています

 

6.狂犬病について

ドイツでは狂犬病が全滅しました。狂犬病はキツネを通じて犬に移るので、ドイツ動物保護協会と狩猟協会が、その昔力を合わせて、狂犬病のワクチンを含んだキツネの餌を森のあちこちに蒔き、狂犬病を全滅に追いやったそうです。

 

7.ドイツの動物保護協会、愛護団体の海外での活動

犬を見に来る人たち

犬をオリから出して、遊ばせれるところ

ドイツでは、スペインでの犬殺処分場から犬達を引き取って里親に出すこともしています。スペインの殺処分場では犬は28日を与えられるが、その間餌や水がもらえられなくて、しかも糞尿の掃除もなく、死んでいくケースもあり、ドイツ人が見るに見かねて、苦労して、飛行機で運んでいるとのこと。愛護団体は、旅行でスペインに行く人に呼びかけ、飛行機で犬を同乗させてくれる人を探す。ドイツの飛行場に愛護団体の人が待っていて、そこから動物の家に運ぶ。ウクライナでは路上の犬猫が多く、殺処分も多いため、大きな敷地を買って、避妊手術の施設と、動物の家を建てた。ルーマニアでは、市長がいつものように殺処分するつもりでいた犬を、お金を寄付することで、助ける契約書を交わすことに成功。そして犬3000匹を収容したSMEURAという動物の家を建てる。その後、そこに動物の法律を立てようと頑張るが、まだうまくいかない。
ドイツの愛護団体は、3年間の間に、ルーマニアで12000匹の路上の犬を避妊手術し、また路上に返しました。その後の数の減り方の効果は、てきめんに見えたそうです。
そして、ルーマニアには1つも動物に関する法律が、なかったのですが、ようやく2007年の12月に路上の犬を捕まえたり、殺したりしてはいけない、という法律が出来ました。
その法律を作るのに、ずいぶん反対に合い、最後は、ドイツ、オーストリア、スイス、イタリア、イギリスの愛護団体の協力の元に、やっと議決されたそうです。

黒豚

ポニー


ここで亡くなった動物達 (いつ、何の病気で亡くなったか 記されています。)


動物達のお墓  チャウチャウ ペッピのお墓

 

8.ドイツの犬の活躍 最先端

A. 小学校の教室で犬を飼う プロジェクト。先生が(静かにしなさい)といっても静かにならなかった子供達は、犬が昼寝しているのを見ると、(起こさないように)と気を使って、自分から静かにする

B. 老人ホームに週1回、犬を連れて行って、触れ合ってもらう。それを楽しみにしているお年寄りも多いとか。 

C. ゴールデンレトリーバーなど、おとなしい犬を子供の精神カウンセリングに起用。犬は子供に何をされてもじっとして動かない訓練が必要。1匹がそれに我慢できる時間は、最高で15分。なので、2匹で30分行います。

D. 一人暮らしの車椅子の女性は、ラブラドールを子供のときから躾けて、電話が鳴るとコードレスフォンを持ってきたり、その他、引き出しを開けたり、閉めたりもする。引き出しには、犬が加えられる紐がついている。
 
E. 警察官による町のパトロールはシェパード犬が同行。これは他の国でも見られる。割れたビンなどのガラスの破片で、足を怪我するケースが多々あり、最近はゴム製の靴を履かせている。

 

9.ドイツの問題点

犬税を払わない人、登録しない人が多く、その被害推定額は2002年には211,6億ユーロ。コントロールする法律とその機能が欠けています。国境近くの高速道路サービスエリアで300匹を超える子犬を勝手に捨てていくケースあり。外国の悪質業者でオランダからや東ヨーロッパから。子犬たちはワクチンも済んでおらず、病気の子もいて、その近くの動物の家はその収集と医療費に追われ、困っている。EU内の早急の法律が必要です。

 

10.繁殖家の法律

犬繁殖家を訪れた日に撮影 (兄弟達と遊んでいます。母犬ももちろん傍で放し飼いにされ見守っています。)

繁殖家には本になるほど厚い法律が定められ、また犬の種類ごとに違う法律が決められています。
犬を繁殖家から買うときは、最低でも生後8週間が決められていて、狂犬病のワクチンはもちろんのこと、その他4、5種類のワクチンとマイクロチップ、両親の健康状態を把握したもの、が着いているのが普通。両親が、病気を持っているとか、関節の悪いものは、繁殖に使ってはいけないのだとか。

 

まとめ 

ドイツ動物保護の会の人が言うには、動物の殺処分は、問題解決にはならない。解決法は1にも2にも、、、10にも避妊手術だそうです。そうして、数をコントロールして、その地区の人たちが飼える範囲の数に留めるんだそうです。それには各自冶体が避妊手術を安くやってくれる医者を探すこと。避妊手術後の数の減り方を把握すること、自冶体はこれを支援する法律を作ること。そうしないと、せっかく殺処分から助け出されたのが出ても、それが売られたり、悪用されたりするからです。日本ではサルや熊などが食べ物がなくて人里に下りてきて銃殺されたという話を良く聞きますが、それに関してもサルや熊を捕獲して避妊手術し、また野生に返し、そうするとその数が徐々に減っていくのが見られるので、繁殖率の低下を見ながら、その全体の数が、生息域の広さや状態に見合った数にして、生きていけるようにしてあげることが解決策とおっしゃっていました。それが人と動物の共存に繋がる方法だそうです。こちらでは、里親に出される動物は、すべて避妊手術を義務付けられています。里親料は例えば犬は 250ユーロ(29500円)。その中に避妊手術代とワクチン代は入っています。

  

ドイツについて・・・

■正式国名:ドイツ連邦共和国 Federal Republic of Germany
■首都:ベルリン
■人口:約8,254万人
■面積:約35万6,733平方キロ
■人種・民族:ドイツ民族、その他
■宗教:キリスト教、その他
■言語:ドイツ語
■通貨:ユーロ
■時差:-8時間 ドイツが正午のとき、日本は午後8時
■サマータイム:4〜10月は-7時間 ドイツが正午のとき、日本は午後7時


http://www.hankyu-travel.com/guide/germany/country.phpより

 

2009年3月7日アップ

このページへのリンクは歓迎!画像・記事の転載は禁止です。

リンクアドレスは、http://www.animalpolice.net/kaigai/Germany1/

このページ作成には、ハンナさんのご協力をいただきました。
心から感謝いたします。

Copyright (C) 2009 kanako. All Rights Reserved.

HOME >> CONTENTS >>海外の情報メニューへ >>