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TAIL'S BY SIDE」さん作成のテレビ番組に、2004年2月に放送された、『捨て犬を殺さない(No Kill)達成を目指す、アニマルシェルター先進都市ロサンゼルスレポート』があります。

この番組を見た時、その素晴らしい内容に鳥肌が立ちました。

ぜひ、皆さんにも知ってほしくて、「TAIL'S BY SIDE」様のご協力をいただき、ここに紹介させていただきます。

「TAIL'S BY SIDE」さんの紹介です。

http://www.tails-by-side.com/

「TAIL'S BY SIDE」とは、人とペットのより成熟した共生社会を目指すプロジェクトです。その目的を実現するために、テレビ・誌面・ウェブ・イベントを通して、活動されています。
その中の1つに、毎週金曜日にFBS福岡放送のめんたいワイドの番組内にて、人とペットとのより良い共生社会を考える・人と犬のドキュメント「ロココのぬいこ」を、放送なさっています。

 

 

殺処分数ワースト1の県_福岡県

まず、番組は福岡県の現状の紹介から始まりました。

平成14年度福岡県では、10,433頭の犬たちが動物管理センターに送られ、その94パーセントが殺処分されています。これは、全国でもワースト1位です。

(都道府県別統計データは、「日本にアニマルポリスを誕生させよう!」のサイトで行った調査のこちらをご覧ください。その際、県の統計には、指定都市・中核市の統計が入っていないことにご注意ください)

 

平成14年福岡県動物管理センターに収容された犬

  10,433頭
殺処分 9,784頭
返還 279頭
譲渡 453頭

※殺処分率は94パーセント。全国でワースト1位です。

 

 

「では、意識の高いと言われるアメリカやヨーロッパでは、どのような取り組みが行われ、飼い主の意識はどう違うのでしょうか?」という問題意識の元、アメリカ ロサンゼルスの取り組みについてのレポートが紹介されていきます。

レポートの内容を見て行きましょう!

 

●シェルターでの収容期間3ヶ月!

●ほとんどの犬の飼い主はシェルターからの譲渡で犬の命を救う

●92パーセントの譲渡率を実現!!

ロサンゼルスのサンタモニカビーチでは、砂浜に犬が入るのは禁止ですが、その上の公園部分はOKだそうです。夕方には犬たちのお散歩コースになりますが、ノーリードでお散歩している人はいません。ロサンゼルスでは、ノーリードでの散歩はなんと罰金100ドルが課せられるそうです。

散歩中の方にインタビューをしてみると、なんと!ほとんどの人がシェルターから犬をもらいうけているのです。

インタビューに答えていた人の台詞です。

Aさん『この子は、シェルターからもらったの。シェルターでは、きちんとしつけもされていたし、とってもいい子なのよ。』

Bさん『僕の犬は、シェルターからレスキューしたんだ。犬を助けたいから』

 

ロサンゼルスでは、以前は、日本同様多くの犬を処分していましたが、今ではその数は急激に減っているといいます。

番組で紹介されたロサンゼルスのシェルターの特徴には、驚くことばかりでした。

まず、シェルターに収容された犬は、3ヶ月間も保護されると言うのです!!(※日本では1〜7日間でしかありません。)

シェルターに収容されている3ヶ月の間に、新しい飼い主を探します。この取材のあった、10月に保護された犬は155頭でしたが、何となんと!1ヶ月で155頭のうち138頭もの犬に、新しい飼い主が見つかったというのです。(驚愕)

シェルターの職員さんが、インタビューにこんな風に答えていました。

「先月は郡の6つのシェルターで、92パーセントの譲渡を実現しました。もちろん、安楽死0を目指しているし、5年以内にNokillを実現しますよ!

ロサンゼルスの人口およそ1000万人に対し、公営のシェルター11カ所、民間シェルターが7カ所あるそうです。

そして、いつでも保護されている犬たちを見に行くことができるようになっているのです。市民の意識も大変高く、ここでもインタビューに答えていた女性は、次のように述べていました。

「ええ、ここからもらいますよ。ここのシェルターから犬をもらえば、この犬たちが殺されることはないでしょう」

 

●不妊・去勢無料

●不妊・去勢は法律で決められている!

シェルターには、こんな看板が掲げられていました。

「不妊・去勢無料。シェルターでは費用をかけず、動物達の里親になれます。」

実際にシェルターには、不妊・去勢用の手術施設があり、なんと、里親に出すすべての犬に、不妊・去勢手術は法律で決められているそうです。「不幸な犬たちを作らない」ために、やることが徹底していますね。

 

 

●ペットショップでの生体販売は減ってきている!!

●動物に携わる仕事だからこそ、動物の命を救うことに積極的にならなければならないと考えた!

●大手ペットショップが里親探し

ロサンゼルスでは、週末、必ずどこかで犬猫の里親探しが行われていると言います。番組では、アメリカ大手のペットショップチェーン『PETCO』の店の前で行われている里親探しの様子が映し出されていました。

ここで知る、驚愕の事実!

『アメリカのペットショップのほとんどが犬や猫などの生体販売をしていません。』

狭いケージに、まだ離乳前に親から引き離され、ぐったりしている仔犬・仔猫の並ぶペットショップだらけの日本と、何という違いでしょうか!

アメリカでは、数年前からほとんどのショップで犬や猫を売ることをやめたと言うのです。

5年前、全米で年間約1,000万頭の犬や猫が殺処分されていたと言われています。このことは社会全体の問題としてとらえられ、行政や民間、そして企業が一斉に改善の取り組みを始め、ペットショップが犬や猫を売らなくなったのもその取り組みの1つだと言うのです。

 

次に流れたナレーションに、私は、日本のショップもみんなこのような気持ちを持って欲しい!と痛烈に感じました。

『動物に携わる仕事だからこそ、動物の命を救うことに積極的にならなければならないと考えたからです。』

インタビューに答えていた人々の台詞です。

「そうねー。ペットショップで犬を売るのではなく、犬を助ける。とっても素敵なアイディアだと思うわ」

 

 

●5年前、全米で年間約1,000万頭の犬や猫が殺処分_3年後には半数に!!

●『No Kill』を達成したシェルター

●不妊・去勢の徹底が要

 

5年前、全米で年間約1,000万頭の犬や猫が殺処分が、社会全体の問題として取り組まれた結果、3年後には殺処分の数が半分に減少したそうです。(やればできるのですね!)

現在では『No Kill』を達成したシェルターもあるそうです。

こうした社会全体の取り組みの要はなんだったのでしょうか?

それは、不妊・去勢の徹底だと言います。

ロサンゼルス市内にあるペットビル・アニマル・ホスピタルには、日本獣医師 西山ゆう子医師が勤務なさっています。

西山先生が、インタビューに答えていらっしゃいました。

『犬や猫の数が現在有り余っている。アメリカもそうですし、日本もそう。だったら始めから生ませない。獣医師の心構えとして、不妊・去勢手術というのは、公共のサービスという意識があるのです。』

ロサンゼルスでは、他の手術と比べても、不妊・去勢手術は安い料金でサービスを行っているのが一般的だそうです。

その、気になるお値段ですが・・・(^_^;)

ロサンゼルスの不妊・去勢手術の費用 約30ドル(日本円で約3,300円)
日本: 約15,000円から30,000円

ロサンゼルスでは、シェルターに保護された犬のほとんどが、新しい里親に引き取られていますが、それは捨てられた犬の命を救おうという意識が社会全体にあり、その活動が数多く行われているからでという説明がありました。

そして、捨て犬自体を減らす活動_つまり不妊・去勢手術が行き渡るために、手術費用も、「公共のサービスという意識」で安く行われている、ということに、羨望のまなざしを向けてしまいました。

更に!!!↓

 

 

●不妊去勢手術専用のワゴン車

低所得者やお年寄りを対象とした無料不妊去勢手術出張サービスを行っている、不妊去勢手術専用のワゴン車があるのです。

車内に手術のできる機能を備えた専用車で、公園や駐車場など、様々な場所へ出向き、車内で1日約20頭の手術を行っているそうです。

インタビューに答えていた獣医師は、次のように述べていました。

「これは不妊去勢手術を広めるためのデモンストレーションとして1番いい方法です。」

ロサンゼルスでは、飼い主が年1回、犬の登録料を支払わなければならないことになっていますが、ここにも不妊去勢手術を広めるため工夫がされていることを知りました。

ロサンゼルスの犬の登録料制度

手術をしている犬 10ドル
手術をしていない犬 100ドル

この法律ができたおかげで90パーセント以上の犬が手術を受け、今では捨て犬の数も急激に減ったそうです。

 

●アメリカ最大の民間シェルターSPCA LA_No Killを実現!!

●職員50人・ボランティア100人以上!

●シェルター・・・ここが人間と動物の幸せな共存のための理想の場所でなければならない

アメリカ最大の民間シェルターSPCA LAが紹介されました。

"No kill"を実現したのがアメリカ最大の民間シェルター、動物虐待防止協会です。

ロングビーチにあるSPCA LAは、同じ場所で公営と民間が一緒に運営している全米で唯一のシェルターで、アメリカでもここだけだそうです。

職員は50人、ボランティアの登録数100人以上もいるそうです。

映し出された施設は、「ここはどこ?」という程、素晴らしいものでした。

シェルターの職員さんの言葉に、鳥肌が!!!!

『ここまでこだわったのは、ここが人間と動物の幸せな共存のための理想の場所でなければならないからです。(素晴らしい施設環境は)ここに訪れる人へのメッセージになるのです。』

日本の「収容所・抑留所」の価値観との、この違いに愕然としました。

 

 

アメリカのシェルターでは、里親探しが重大な任務なので、捨てられた動物たちへのしつけやケアも大切な仕事として位置づけられていることがわかります。

ドッグ・パークでのしつけや、「人と犬との相性判断ルーム」も紹介されていました。

行き届いたしつけとケアで犬たちは明るさを取り戻し人間が大好きな犬へとなっていくと言います。

SPCAには毎日たくさんの里親希望が訪れて、里親は厳しく審査され、動物を引き取っていきます。

シェルターの職員さんが、次のようにおっしゃっていました。

『No Kill』に向けて私達が行うべき努力の一つ、それは人間教育です。』

シェルターでは子供達に、動物を愛すること・幸せな共存についての教育もしているのです。

SPCA LAの教育施設で、小学校の教育の一環として子供達が施設を訪れ、動物の接し方の授業を受ける様子が紹介されました。

子どもたちは、保護された動物とふれ合い、犬たちが私達の救いを求めている、という現実を学ぶのだと言います。

シェルターの職員さんの言葉の続きです。

『人間と動物が共存しあうことで最も重要なことはお互いを尊敬しあうことなのです。no killのために必要なことは”不妊去勢”と動物達に対する”愛情”と”尊敬”です。』

 

 

●アニマル・パトロールの隊員たち(地域の動物達を守る仕事)

●アニマルパトロール密着レポート

 

番組では、アニマルパトロール密着レポートもありました。

アニマル・パトロールの隊員たちの仕事は、野良犬や迷い犬の保護、飼えなくなった動物の引き取りを行っていますが、もう一つ、大切な役割があると言います。

それは地域の動物達を守ることであり、虐待をうけている動物を保護したり動物に対する市民の知識を向上させたりするのも彼らの役割になっているそうです。

取材中、アニマルパトロールの車は、ロングビーチにさしかかると、ノーリードで犬の散歩をしている人を見つけた場面がありました。同乗していた取材の方に、アニマルポリスの方が、

『リードを付けていない犬がいますね。ちょっと注意してきます。』

と言って、車を降りて行きました。それに気づいた飼い主があわててリードをつけていました。(苦笑)

アニマルパトロールの方が、飼い主に注意をしていました。

『ノーリードはいけませんよ。事故がおこったりしますからね。』

 

●かわいそうな犬を見かけたら通報する、ということが当たり前

●動物を正しい飼い方で飼わない、アメリカではこれを虐待とみなします。

迷い犬の通報が入りました。現場ではいったんシェルターに保護されます。そこで飼い主を探すのです。パトロールを始めて2時間これで通報は4件目です。今度はエサや水を与えられていない犬がいる、という通報です。アメリカではほとんどの地域でアニマルパトロールが組織され、市民のほとんどがその存在を知っていると言います。

だから、かわいそうな犬を見かけたら通報する、ということが当たり前になっているのと言うのです。(羨ましい!)

問題の家には飼い主も犬もいませんでした。明日また来ることになります。

インタビューに答えている捜査官

『アメリカ人は犬や猫だけでなくいろんな動物に対しても家族と同様にかわいがり尊重しています。でも中にはエサや水を充分に与えなかったり、繋ぎっぱなしで、充分な散歩をさせなかったり、そんな飼い方をしている人も多いのです。これは間接的な虐待にあたります。私達が注意や指導をあたえ動物達を守っているのです。動物を正しい飼い方で飼わない、アメリカではこれを虐待とみなします。』

取材の方々は、次の日、間接的虐待を受けている犬を救出に向かうという、アニマルパトロールの車に同行していました。犬に食事や充分な水を与えずアニマルパトロールからの指導にも従わなかった飼い主から強制的に犬を救出するのということです。隊員たちは4日間、犬の状況を見守ってきましたが、これ以上放置すれば犬の生命に関わると判断し、強制救出に踏み切ることになったそうです。

救出は飼い主のいない時間をみはからって行われていました。

『大丈夫よ、今切ってあげるから』と言いながら、女性のアニマルポリスが、犬の繋がれている鎖を切って、保護していました。

この犬が飼育されていた環境はかなり酷いものでした。飼い主は裁判にかけられ有罪となれば間接的虐待で、1000ドルの罰金、又は6ヶ月の禁固刑ということになるそうです!

 

救出された犬は抵抗することもなく車に乗って、保護されていきました。

アニマルポリスの方が言っていました。

『動物だって血が通っているし、息もするし、悲しかったり、うれしかったりするし、それを考えたら、動物も人間も区別するなんてできません。』

『虐待をうけている子供がいたら日本でも助けたりするのが当たり前でしょう?救出された犬はSPCAに引き取られます。公営のアニマルパトロールが救出し、民間のSPCAが保護する。命を助けることに公営と民間のかきねはありません。』

保護された犬は、シェルターで、ケアを受けていました。獣医師のハリガン先生が、まずはしっかり食事を与えていました。

『爪もかなりのびている、これはまったく運動させてもらっていない証拠です。こうした不幸な犬がいるのは犬を飼い始めるときの意識にも問題があるからだ』とハリガン先生はインタビューで述べていました。

『ただ可愛いからと簡単に犬を飼う人はかんたんに犬を捨てたり、虐待するかもしれません。買うんじゃなく、命ある生き物を飼うんだからしっかり考えて飼うべきなのです。この犬の飼い主は、虐待という犯罪を犯したのです。これから裁判をうけることになるでしょう。犬の方はここで健康を取り戻し、きちんとケアしてもらえるはずです。長時間食事や水を与えないこと、これは虐待です。くさりに繋いだまま運動をさせないことも虐待です。本当に犬を家族の一員と考えるならこれは当たり前のことなのです。』

 

 

番組では、次のような言葉で、この特集がまとめられていました。

日本より意識が高いと言われるアメリカにも、殺される犬や虐待をうけている犬はたくさんいました。

しかしアメリカには、それを黙って見過ごさない人たちもたくさんいました。

人間は、犬という動物を作り出し、増えすぎたからと殺してきました。人間はもう、自分の都合で犬を飼ったり捨てたりしてはいけないのです。

ロサンゼルスで出会った人達から、そんなメッセージをもらった気がしました。

ロサンゼルスでは2005年の”no kill宣言”へ向かって動いています。

す、素晴らしい!!(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)

また、番組の中で、ロサンゼルス市内にあるペットビル・アニマル・ホスピタルに勤務する日本獣医師 西山ゆう子医師が、日本における殺処分の問題について、質問をしていました。

西山先生の言葉です。

「簡単には、解決しない問題ですが、市民・行政・動物愛護団体が一体となってやっていかなくてはいけない。協力しあって、助け合って、お互い理解しあってやっていかなければならないことだと思うんですね。処分数がワースト1であるならば、もちろん不妊・去勢手術の徹底を。共存に対する知識を吸収し、正しい飼い方をする。マナーを大切に守っていき、アメリカでも実際、そうやってモラルをあげていき、犬や猫が市民の生活と自然に解け合うようになってきてるんですね。」

 

 

いかがでしたか?

日本における、悲しい殺処分の実態。

でも、それは、社会全体の意識が変われば、なくしていけるのです。

番組で紹介されたレポートの中に、そのヒントはたくさんあると思いました。

『やればできる!!』

ロサンゼルスの取り組みは、それを証明してくれています。

素晴らしい番組を作成してくださった、「TAIL'S BY SIDE」さん、この行動こそも、すでに、私達日本の社会も、動き出している証明と言えます。

 

2004.10.20アップ

 

このページを作成するにあたり、「動物の会アルファ」様に多大なご尽力をいただきました。
心から感謝いたします。

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