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mihonogさんは、2006年8月28日に、サンフランシスコSPCA(Society for Protection of Cruelty to Animals:サンフランシスコ動物虐待防止協会)と、お隣のACC(Animal Care and Control:サンフランシスコ市動物保護管理局)を訪問されました。その時のレポートを「日本にアニマルポリスを誕生させよう!」のサイト内でも紹介させていただきます。ACCでは、実際に活躍されているアニマルコップの方にもお会いして、お話を聞くことができたそうです。(*^_^*)

では、レポートの内容を見て行きましょう!

 

アメリカに行ったら一度見てみたいと思っていたサンフランシスコの動物保護シェルター、サンフランシスコSPCA(Society for Protection of Cruelty to Animals)と、お隣のACC(Animal Care and Control)に行ってきました!
SPCAは数年前、渡辺眞子さんの「捨て犬を救う街」を読んで、ACCは水野美紀さんがここのアニマルポリスの一員として動物を救うというドキュメンタリーを見て、どちらもずっと来てみたい場所でした。

郷愁を誘うケーブルカーに揺られる光景が印象に残るサンフランシスコ。
多くの観光客が街中を行き交う観光都市としての顔を持つ一方で、世界でも有数の動物保護に取り組んでいる街でもあります。

二つのシェルターはダウンタウンからバスで10分くらい南に行った場所にあります。47番のバスで11th St.沿いのHarrison St.とBryant St.の間くらいで一旦降り、徒歩でハイウェイ101号線の下をくぐってBryant St.沿いに歩いて16th St.まで行くとあります。この辺りはアパレルメーカーの倉庫街っぽいところで、ここなら犬の鳴き声がしても近所迷惑にならなさそうです。

サンフランシスコSPCA(Society for Protection of Cruelty to Animals)
サンフランシスコ動物虐待防止協会

まずSPCAが見えてきました。

SPCA

表通りには赤と白のバナーが電信柱一本一本に飾られていて、コミュニティーにも認められている存在なんだということが分かります。

これはMaddie's Adoption Center (マディー犬猫譲渡センター)です。他にも敷地内には動物病院、去勢・不妊処置センター、聴導犬訓練センター、動物愛護教育センターなどいくつかのセクションに分かれています。以前ロンドンのバタシードッグ&キャットホームを見たことがあるので、建物の立派さにはそれ程驚きませんでした。

ちょっと中に入ってみましょう。

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ここは事務局のようです。モヒカンのお兄ちゃんもいます。皆さんボランティアで働いているそうです。そう、SPCAは1868年に設立された西海岸でも最も歴史が長い民間の動物保護団体で、その財源は全て寄付金で賄われ、運営もボランティアの手によるものなのです。すごいですねー。受付には里親になりたい一般市民が、平日の昼間にも関わらずここに訪れていました。明るい雰囲気なので気軽に立ち寄れるんですね。

 

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まず目に飛び込んだのが猫ちゃんたちのセクションです。成猫は全てガラス張りの部屋にいます。大部屋には3〜4匹が一緒になって暮らしています。人間の生活にすぐに馴染めるように、リビングに見立てた部屋作りになっています。TVもあってエンドレスで野生動物のビデオが流れていました。この辺りはロンドンのバタシードッグ&キャットホームと同じです。

 

スタッフと一緒なら中に入ることもできます。それにしてもこのスタッフのおばあちゃん、かなりご高齢・・・ボランティアに年齢なんて関係ないのですね。

 

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こちらは子猫のケージ。
ボランティアの人が一匹ずつ出して遊んであげています。この方に「日本のシェルターはどんなところなの?」と聞かれ・・・いや、こんな立派な施設は日本にはないよ、犬猫が保護されても自治体に数日以内に殺されてしまうの、と答えると「どうして?どうして殺されるの?」と純粋に不思議だと思っての質問を投げかけられました。殺される方がおかしい、そんな風に私たち日本人も思えるようになりたいですね。

 

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お次はわんこのセクションです。立派な部屋ですね。殆どの部屋で複数の犬が一緒に保護されています。ふかふかのクッションやおもちゃもあって、みんなそれなりに居心地よさそうに見えました。犬も猫も部屋のドアには生年月日と種類、性別、性格について細かく書かれています。特に性別Male/Female(雄雌)ではなく、Neutered/Spayed(去勢・不妊)と記されているのが印象的でした。去勢・不妊手術をしないことは、ここではまず前提外なのです。

こちらは犬も猫も生まれて数ヶ月で手術してしまいます。一度人間に裏切られた動物が、皮肉にも更に望まれない子を増やさないようにするのは、不自然かもしれませんが絶対必要です。人間が動物を飼いならすこと自体、彼らの野生を捻じ曲げているのですから、最後までコントロールしてあげないと。日本でも早期の去勢・不妊手術は技術的にできないことはないようですが、そこまで早い時期に処置をしてくれる獣医さんはまだあまりいないようです。

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ここでもボランティアの力が不可欠です。散歩から掃除、シャンプー、餌やり、と、やることはいくらでもあります。

 

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(く、くれー!おやつくれ!)

本当はこの紙に隠れておやつを入れることができる穴があるのですが、この子達は今日は食べすぎてしまったのか、もうもらえません(^^ みんな外部のドッグトレーナー養成のパートナー犬として訓練を受けているのでとても賢そうです。

 

SPCAでの里親の成立率はきわめて高く、早い子で保護されたその日に里親が決まる場合もあるそうです。(猫が多い)。訪れた8月は繁殖期ではないので、犬は40匹程、猫は400匹程が保護されていただけでした。犬の多くはお隣のサンフランシスコ市AACから選ばれて連れてこられた子が多く、とても人慣れしています。あとアメリカで問題となっているピットブルはいませんでした。ピットブルは闘犬に使われる犬種で、飼い主以外には非常に凶暴になるので飼育が難しいのです。ピットブルは何も悪くない、人間のせいなのに・・・

事務局では、どうやってそんなに沢山の寄付金を集めることができるのか等、担当者に聞いてみました。
すると、ラジオCM、TVCM、フリーペーパーの発行、クリスマスシーズンにはデパートmacy'sで里親譲渡会を兼ねたキャンペーンを展開するなど、メディアをうまく活用している様子がよく分かりました。また市の教育界との連携もうまく、サマースクールを開催して子供たちに動物の命の尊さを教えたりして、小さい頃から「犬猫を飼うならまずSPCAに行く」という意識を育てることに力を入れているようです。またホワイトバンドのアニマル版もありましたよ。相方と二人で買ってみました。

"Rescue, don't breed or buy when animals in shelter die"
「シェルターで死んでいく動物がいるのだから、繁殖したりペットショップで買ったりしないでその子たちを助けよう」というメッセージが入り。いいですね、日本でもこの精神を広げたいです。

アニマルポリスがあるACCはここからすぐそこ。どうしようかな、と思ったけど相方が背中を押してくれたので少し寄ることにしました。

 

サンフランシスコ市動物保護管理局(Animal Care and Control)

ホントにすぐ隣にあるACC(サンフランシスコ市動物保護管理局)

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SPCAと比べてちょっと堅い雰囲気なのはやっぱりお役所だから?


ここは動物に関する苦情等を市民から受け付けたり、飼い犬猫がいなくなった人が張り紙をしたりと、何でもありの窓口です。

 

中は自由に見学していいと言われたので、1Fのドッグセクションから回ってみました。おっ早速ボランティアが活躍中ではないですか!

どのボランティアスタッフも楽しそうに仕事をしているのが印象的です。みんな揃って"I love animals"と嬉しそうに口を揃えるんですよ。

 

 

SPCAに比べてシンプルな犬舎。人が来ると吠える犬もいて、保護されてそんなに経っていないんだということが分かります。一般人が入れる譲渡対象の犬の犬舎にはあまり数はいませんでしたが、病気、人を噛む等問題行動を起こした、または飼い主が服役中または病気で一時的に預けられている犬たちは他のセクションにいました。(入室はX)

ガラス戸から除くと、牙を剥いてピットブルが私に向かって吠えていました。主人以外誰も信用できないストレスなどあるんでしょう。こういう場合はどうしたらいいんだろう・・・水野美紀さんの番組の最後にピットブルは安楽死させられてしまっていました。

 

2階に上がると、キャットセクションがあり、その一角にうさぎやハムスター、インコなどがいる部屋がありました。そう、ACCでは犬猫だけでなく、市民から通報があればどんな動物でも保護します。ここでボランティアをするのはマリアさん。彼女は元教師で今は働いていないのですが、小動物が大好きで、週に2日2時間程ここで動物たちの世話をしているのだそうです。

「ねずみはとっても賢いのよ。感情もあるし懐いてくれるわ」

と、でっかいねずみをケージから取り出して優しく撫でている!
実家にねずみがいて小さい頃から苦手な相方は、かなり顔が引きつってしまいました(^^ これは私もできないわ・・・

カリフォルニア州ではうさぎを飼うことは禁じられているそうです。何故ならこちらではイースターに親が子供にうさぎをプレゼントして、飽きてしまうと野山に捨てるケースが後を絶たないからなんだそうです。そうすると数も増えてしまいますしね。ここにいるうさぎやねずみ、ハムスターたちは、みんな繁殖できないように手術してあるので、誰でも連れて帰ることができます。でもマリアさんにしたら、ちゃんとした飼い主に飼ってもらえるか心配だそうです。本当に好きなのね(^^

 

アニマルコップ(ポリス)と会いました!

帰る前にちょっとだけアニマルコップ(ポリス)の職員に会えないかと、事務局に交渉してみたところ、何と警部が面談をしてくれるとのこと!

来てくれたのはフォレスター警部です。ユニフォームがカッコイイ!


日本のTV番組であなた達の活躍を知って来ました、と言ったらとても喜んでくれました。

よかったらオフィスに来ない?と言われ、「いいんですかぁー!?」と目がキラキラ!

倉庫のような部屋を通っていく途中、二人の女性ボランティアと挨拶しました。その中のコリーヌさんは最近、飼い主が服役中であったり、災害で家で飼えなくなった犬達を集めて、愛情を持ってしつけや世話をするプログラム"Give A DogA Bone Program"を主宰し、とても高い評価を受けているそうです。そういった犬達は長いときで何年もケージに入れられたまま、誰からも相手にされずに過ごすことが多いのだそうです。

SPCAとの交流はあるのですか?と聞くと、あちらはACCから里親が見つかりやすそうな犬猫を選んで連れて行っているのだそう。SPCAは凶暴な動物を受け入れることを拒否できるけれど、ACCは残った動物を全部引き受けなければならないのです。

日のあたらないところで、ACCは安楽死も行う裏方といったところでしょうか。
現に昨年(2005年)7月から今年(2006年)6月までの統計によると、ACC内で安楽死により処分された動物は3036匹。そのうち犬が594匹で、猫は778匹。しつけによる問題で安楽死した犬猫は780匹(犬330匹、猫450匹)に上ります。

「あちらにはクリーンなイメージがあるから寄付金も集まるし、ボランティアだって向こうの方が多いわ。でもどんな街に行っても“ノーキル(no kill)”みたいなきれいごとは無理よ。誰かがbad nameを引き受けているんだから」と、皆さんで辛い現状を語ってくれました。

そんな立ち話の後、アニマルコップの詰め所に入れてもらいました。

ここだぁー。TVで見たのと一緒。ドアにはSQUAD と書いてあったから機動隊ですよね?かっちょいーです。
アニマルコップはもともとSPCAの一部だったものをサンフランシスコ市が引き継いだそうです。現在職員12人が24時間体制で交代勤務しています。サンフランシスコ市内の各地区をそれぞれ職員が担当し、市民から通報があれば現場に急行。通報の内容の多くは、動物の死体が道路にあるので処分して、というものが多く、その他にはアライグマやスカンク等野生動物の被害、迷い犬、猛犬の被害などが続きます。
夏は野生動物に関する苦情、冬は外で犬猫がズブ濡れになって飼われてかわいそう、等季節によっても分かれます。

職員の皆さんはここに入る前は動物取り扱いの勉強をするための学校に通い、また事件に関する書類の書き方、法律をしっかり学んでから仕事に就くのだそう。逮捕権もあるので、虐待等のケースでは犯人を連行することもできます。まさにプロフェッショナルですね。

受付に戻ると、こんなわんちゃんがいました。公園で一人で遊んでいたので、近所の人が保護して連れてきてくれたのです。日本なら警察に連れて行っても遺失物扱いで長くてもせいぜい2週間、その後は保健所につれていかれて3日後とかには殺処分なのに、ここではこんな子犬ならすぐ里親が見つかるでしょうね。日本も子供がもし捨て犬を家に連れて帰ったら、家庭の事情で飼育できない場合、「じゃぁシェルターに相談しよう」となってほしいです。

 

最後に、ACCの副署長Kathleen Brownさんの愛犬ガブリエルくんです。副所長には2004年度のサンフランシスコ市動物条例の分厚い本まで頂いてしまいました。また記念のマグカップとTシャツもthank you so much!

今回の訪問がどう私の行動に影響するのか分からないけど、とりあえず細胞で感じてきました!皆さんにもきっと伝わっていますよね。
不幸な動物が一匹でも減ることを願って・・・

2006年8月 mihonog

  

サンフランシスコについて・・・

サンフランシスコ(San Francisco)は、アメリカ合衆国西海岸の、カリフォルニア州の北部に位置する北米を代表する世界都市です。

◆面積
 市域122 平方キロメートル
 陸上121.0平方キロメートル
 水面479.7平方キロメートル
 都市圏8,869.3 平方キロメートル
標高16 m (52 ft)

◆人口
 市域 (2006年)798,680人
 市街地人口3,385,000人
 都市圏7,168,176人

◆参照リンク
◎The San Francisco SPCA:
http://www.sfspca.org/home.shtml

◎Animal Care and Control:
http://www.sfgov.org/site/acc_index.asp

  

2008年1月15日アップ

このページは、mihonogさんのご協力をいただきました。
心から感謝いたします。

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