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2008年12月10日UP

私たち動物問題に取り組む者たちは、自治体で殺処分される犬猫の多さに心を痛め、
何とかその数を「0」にできないかと思っています。

今回は、犬について殺処分0を目指して考えてみましょう。

平成の時代になってからも、3,098,580頭の犬が、殺処分されてきました。
(※平成元年〜18年厚生労働省の統計による)

現在は平成20年12月1日、
この20年間で、実に300万頭以上の犬が殺処分されたことになります。(※1)

平成18年度の犬の殺処分数は、
118,073頭です。

ALIVEさんの統計による:ALIVEさんのご許可を得てデータを使用しています。
無断使用はご遠慮ください。)

 


殺処分された118,073頭の犬は、
いったいどのような境遇にあった犬たちなのでしょうか?

ここで、改めて自治体の施設に収容される犬について分類し、
その分類別に問題の解決のための具体策を考察してみましょう。

自治体に収容される犬は、

1.迷子犬

2.飼い主による引取依頼、つまりは行政に処分依頼された犬

3.捨て犬

の3つに分けられると思います。

まず、1の『迷子犬』について見てみましょう。

平成18年度、迷子の犬が行政施設に保護された数は、
約9万頭〜10万頭と考えられます。
(※ALIVEさんの統計資料から捕獲+負傷犬収容+所有者不明引取を合計)

自治体に収容される迷子犬は平成18年度、約9万頭〜10万頭
いるのです。

次に、下図をご覧ください。

平成18年度、自治体に保護された犬が無事にお家に帰れた割合です。

なんと、平均すると25.6%の迷子犬しかお家に帰れていないことがわかります。
この数字は、あくまで「自治体に収容された犬」の場合に限ります。
(自治体に収容されず、事故などで亡くなった犬などは含みません)

つまり、迷子で収容された犬がすべて無事にお家に帰れるのなら、
殺処分数は、すぐに現在の半分以下に減らすことができるのです。

無事にお家に帰れた割合が最も高い順に、
ベスト3は、
1位 横須賀市72.09%
2位 東京都 71.18%
3位 川崎市 70.43%

となっています。

逆にワースト3は、

ワースト1位 広島県 0.94%
ワースト2位 愛媛県 1.04%
ワースト3位茨城県 2.24%

となっています。

では、どうやって迷子の犬をなくすか、
迷子の犬がすべて無事にお家に帰れるようにするか、
私たちにできる努力・行政に行って欲しい努力を考えてみましょう。

迷子になった犬が、ちゃんと鑑札・注射済票を装着してさえいれば、
行政は登録台帳から飼い主を割り出し、飼い主に連絡することができ、
無事にお家に帰ることができます。

鑑札・注射済票の装着は、「狂犬病予防法」にも定められている飼い主の義務です。

狂犬病予防法
(昭和二十五年八月二十六日法律第二百四十七号)

最終改正:平成一一年一二月二二日法律第一六〇号

第二章 通常措置

(登録)
第四条  犬の所有者は、犬を取得した日(生後九十日以内の犬を取得した場合にあつては、生後九十日を経過した日)から三十日以内に、厚生労働省令の定めるところにより、その犬の所在地を管轄する市町村長(特別区にあつては、区長。以下同じ。)に犬の登録を申請しなければならない。ただし、この条の規定により登録を受けた犬については、この限りでない。
2  市町村長は、前項の登録の申請があつたときは、原簿に登録し、その犬の所有者に犬の鑑札を交付しなければならない。
3  
犬の所有者は、前項の鑑札をその犬に着けておかなければならない。

(予防注射)
第五条  犬の所有者(所有者以外の者が管理する場合には、その者。以下同じ。)は、その犬について、厚生労働省令の定めるところにより、狂犬病の予防注射を毎年一回受けさせなければならない。
2  市町村長は、政令の定めるところにより、前項の予防注射を受けた犬の所有者に注射済票を交付しなければならない。
3  犬の所有者は、前項の注射済票をその犬に着けておかなければならない。

第五章 罰則

第二十七条  次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
一  第四条の規定に違反して犬(第二条第二項の規定により準用した場合における動物を含む。以下この条において同じ。)の登録の申請をせず、鑑札を犬に着けず、又は届出をしなかつた者
二  第五条の規定に違反して犬に予防注射を受けさせず、又は注射済票を着けなかつた者

以上のように、「狂犬病予防法」に定められた罰則規定もある「鑑札・注射済票」の装着義務なのですが、
現実には、装着率が大変低いので、
年間9万頭から10万頭もの犬が、自治体の施設に収容されている、と言えます。

驚くべきは、犬を自治体に「登録」した時に交付される「鑑札」を、
なくすと大変だから、ちゃんとお家にしまっておいてください、
という動物看護士さんがいたりする、というのです。
また、以前「日本にアニマルポリスを誕生させよう!」で行った
「鑑札・注射済票アンケート調査」で、
鑑札は大事なものなのでお財布の中にしまっていつも持ち歩いている、
という人がいました。

これでは、愛犬が迷子になった時、何の役にも立ちません!!

鑑札・注射済票は、愛犬が常に身につけるべきもの なのです。

私たちが迷子犬の殺処分をなくすためにできること、
行政が迷子犬の殺処分をなくすためにできること・・・、

対策A、対策B、対策Cについて更に詳細を述べる前に、
自治体の施設に収容される犬の分類2「引取」について考えてみましょう。

 

 

次に、2番目の自治体に収容される犬の分類「引取」について見ていきましょう。

下の図をご覧ください。

平成18年度、飼い主が自治体に処分を依頼した犬の頭数は、

なんと 約5万匹 もいます!!

5万匹という飼育放棄の数に驚きますが、
「日本にアニマルポリスを誕生させよう!」で調査した平成14年度(4年前)は、
なんと約10万匹も自治体に飼い主が処分依頼をしていますから、
この4年で半分には減っていることがわかります。

 

もし、飼い主の飼育放棄がなくなれば、
この5万頭の殺処分はなくすことができるのです。

 

平成18年度飼い主の処分依頼数 ワースト10

1 福岡県 2998
2 沖縄県 2252
3 長崎県 2137
4 宮崎県 2117
5 鹿児島県 1963
6 千葉県 1810
7 茨城県 1800
8 佐賀県 1735
9 北海道 1620
10 熊本県 1559

では、どうやって無責任な飼い主による行政への殺処分依頼をなくすことができるのか、
私たちにできる努力・行政に行って欲しい努力を考えてみましょう。

飼い主が飼育を放棄し、行政に処分を依頼しに持ち込む理由について、
1.飼い主の無知・無責任
2.不妊手術の怠り(1に含まれますが、わかりやすく分けます)
3.本当にやむを得ない事情(飼い主死亡・入院・事故・失業など)
4.繁殖業者の「使いものにならないから」「売れ残ったから」「廃業するから」

と分類し、その対策について考察してみましょう。

迷子犬をなくすための対策A、対策B、対策Cに続き、

対策 D、対策E、対策F が考えられますが、

先に 自治体の施設に収容される犬の分類3「捨て犬」について話しを進めます。

 

自治体の施設に収容される犬の中には、「遺棄」いわゆる「捨て犬」も多くいると思われます。

「日本にアニマルポリスを誕生させよう!」では、
サポーターに名乗りをあげてくださった方々と、3ヶ月にわたって、
自治体に収容された犬の情報を収集しましたが、明らかに「遺棄」である、
と思える事例がいくつもありました。

中には、繁殖業者の遺棄としか考えられない事例も散見されました。

 

愛護動物の遺棄は「動物の愛護管理法」による罰則も定められた法律違反・犯罪です。

動物の愛護管理法

第六章 罰則

第四十四条  
3  愛護動物を遺棄した者は、五十万円以下の罰金に処する。

では、次のページから、対策A〜Gについて考えていこうと思います。

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管理人 kanako


(※1)その法的根拠や、法的な問題点の改正を求める活動については、
コチラをご覧ください。

(※2)東京都は、東京都は、入院や体調不良でペットを世話するのが難しくなった高齢者の代わりに、一時的に預かる受け皿作りに乗り出しました。詳細は、別ページにて・・・。

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