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<<その7>>

自治体で殺処分される犬118,073頭(平成18年度)という数を
何とか「0」にできないか、<<その1>>で見てきた分類や統計から
対策の1つ1つを詳しく見ていってみましょう。

まずはもう1度現実を数字で確認です。

☆自治体に収容される迷子犬は平成18年度、約9万頭〜10万頭

☆平均すると25.6%の迷子犬しかお家に帰れていない

☆平成18年度、飼い主が自治体に処分を依頼した犬の頭数は、なんと 約5万匹 

 


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対策F:繁殖・販売業者規制

2008年12月8日号週刊誌『AERA』 に、犬ビジネスの「闇」流通システムが犬を殺す」という特集が6ページに渡って掲載されました。

<初の実態調査>犬ビジネスの闇
二酸化炭素で窒息死の現場ルポ 悪質ペット業者「売れ残り犬」を保健所へ
犬流通ルート解明 年11万匹殺処分

●業者が持ち込む殺処分
●ペット店の悲惨な現実
●行政もつかめない流通
●親離れと犬の問題行動
●商品にしか見えない犬
●殺処分ゼロ熊本の挑戦

『◆業者が持ちこむ殺処分
環境省によると2006年度、全国の地方自治体に収容された犬は14万2110匹。
うち11万2690匹が、新たな飼い主が見つからず、殺処分された。
なぜこれほど多くの犬たちが捨てられ、殺されなければいけないのか。

本誌では、実態をつかむため、
飼い主が行政機関に犬を捨てる際に提出する
「犬の引取申請書」の情報開示請求を主な自治体に行った。
そこから浮かび上がったのは、流通システムにひそむ闇の深さだ。』
【AERA】<<http://www.aera-net.jp/summary/081130_000509.htmlより抜粋>>

この「犬の引取申請書」の分析に、地球生物会議ALIVE代表 野上さんとともに、私もお手伝いさせていただきました。

大きなテーブルの上一杯に山積みされた「犬の引取申請書」、それは、飼い主による自治体への”処分依頼”です。そこに書かれた身勝手な飼い主の理由に、暗澹たる思いにかられました。

また、明らかな「業者の持ち込み」も多数見つかりました。

AERAの記事からの引用です。

『ペットショップやブリーダーなど流通業者によると思われる捨て犬は、少なくとも1105匹にのぼった。例えば07年10月、群馬での事例。7〜9歳の柴犬の雌ばかり5匹が1度に持ち込まれた。犬は8歳前後で繁殖能力が衰えるため、ブリーダーが「用済み」として捨てたようだ。また、07年8月、マルチーズの成犬11匹がまとめて、北九州市に持ち込まれた。いずれも畜犬登録がされておらず、こうしたケースは業者による典型だという。07年11月、兵庫。ポメラニアン4匹、ダックスフント3匹、チワワ3匹、シーズー2匹・・・純血種ばかり14種27匹が一緒に捨てられた。同じ兵庫では08年1月、ミニチュアピンシャーの雄4匹、雌6匹も同時に持ち込まれ、捨てる理由の記入欄には「数をへらす」とあった。』

AERAの記事では、このあと、大手ペット販売チェーンでアルバイトをしていた男性からの聞き取りを紹介しています。そこには、子犬13匹を段ボールに入れて保健所へ持っていかせた店長の話が書かれています。「保健所へ持って行った。売れない犬を置いておくより、その分、スペースを空けて新しい犬を入れた方がいい」

 

まさしく、「金儲けの道具」としかみていない人々。
そして、終生飼養のできない無責任な人々の山でした・・・。

ここでは、自治体に収容された犬の殺処分をゼロにするため、ということで話を進めていますので、悪質繁殖業者の劣悪飼育については述べませんが、繁殖業者による犬の保健所・センターへの持ち込みについては、個人の飼育放棄問題とは、別の問題として捉えるべきだと考えます。そうした考えから、「日本にアニマルポリスを誕生させよう!」では、「動物愛護管理法」の改正を求める署名活動を2007年4月10日から始めています。この署名活動の準備期間は、サポーターの方と共に、開始前6ヶ月以上もかけて検討しました。

下記に、「動物愛護管理法」の改正を求めているいくつかの項目のうち、動物取扱業者に関わる部分だけを抜粋して記載します。

動物の多頭飼育及び動物取扱業にかかる措置について

(2)動物取扱業者の責任

動物の繁殖販売業に、トレーサビリティシステムを導入してください。また、廃業または営業停止時に残された動物を適正に譲渡等できるようにするため、保険制度や供託金制度などを整備し、加入を義務づけるようにしてください。

無秩序で乱脈な過剰 繁殖により、犬などの遺伝性疾患や感染症などが広がっています。 ペットショップで販売される動物が、どこの繁殖業者のどのような施設で生産され、どのような経路で飼い主のもとに渡るのかがまったく不明であるため、問題の解決がたいへん困難となっています。 トレーサビリティシステムを導入し、 繁殖業者の施設における飼育状況について購入者が判断できるようにするとともに、劣悪な繁殖業者が淘汰されるようにする必要があります。
また 、動物取扱業者の営業が破綻した場合、残された動物の保護が税金や寄付金、ボランティアの労働で賄われている理不尽な現実があります。このことから、動物取扱業者に対する保険制度や供託金制度などを整備し、加入を義務づけることにより、自らの負担によって、廃業または営業停止時に残された動物を適正に譲渡等できるように、あらかじめ最後まで命を扱う責任が果たせるようなシステムを作ってください。

犬猫の繁殖・販売のトレーサビリティを可能とするために、繁殖業者に対して、販売動物1頭ごとに、「健康手帳」の添付を義務付け、顧客に販売する際には、その添付がなければ販売してはならないものとすること。
※「健康手帳」には、個体の種類(犬の種別を含む)、生年月日、雌雄の区別、色、同腹のきょうだいの数、成長時の体重・体高、繁殖施設名およびその住所、繁殖責任者名、ワクチン接種の有無、等を書き込むこと。販売店(ペットショップ)においても、ワクチン接種、病気の治療等を行った場合には、その旨を記載しなければならない。(犬猫の戸籍謄本プラス健康記録帳のようなもの)
動物取扱業者に保険制度や供託金制度などを整備し、加入を義務づけること。

現在、「動物愛護管理法」の中に「動物取り扱い業」についても記述されています。(※<<その10>>参照)

しかし、これだけ「動物取り扱い業」の問題点が指摘され、購入者に影響を与えたり、最後まで責任を持たずに行政や一般の人々に尻ぬぐいをさせることがまかり通っているのは、あまりに理不尽ですから、これはもう、業としての独立した「規制法」を制定したら良いとさえ思えてきます。

動物愛護管理法は、その目的と基本原則を下記のように定めています。

(目的)
第一条  この法律は、動物の虐待の防止、動物の適正な取扱いその他動物の愛護に関する事項を定めて国民の間に動物を愛護する気風を招来し、生命尊重、友愛及び平和の情操の涵養に資するとともに、動物の管理に関する事項を定めて動物による人の生命、身体及び財産に対する侵害を防止することを目的とする。
(基本原則)
第二条  動物が命あるものであることにかんがみ、何人も、動物をみだりに殺し、傷つけ、又は苦しめることのないようにするのみでなく、人と動物の共生に配慮しつつ、その習性を考慮して適正に取り扱うようにしなければならない。

前回の「動物愛護管理法」で動物取扱い業は「登録制」になりました。繁殖に使えなくなったから、売れ残ったから、という理由で、次々処分を行政に依頼するような、動物愛護管理法の目的と基本原則をまったく守っていない業者が、「登録」され続けても良いものでしょうか??

まるで「在庫一斉処分」のようなことをする業者は、動物愛護管理法の目的と基本原則からしたら、「登録」の取り消しをされて当然だと思うのですが。

業者への厳しい取り締まりを行うためには、やはり「アニマルポリス」といった特別な職業の誕生させることも必要だと思います。

 

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